テロ事件や銃撃戦と色々なことが続くフランスですが、
テロに屈しず、日常生活を普通に送ること、それが今できることでもあります。
(さすがに夜遊び等は控えていますが)
昨日に引き続き、今日はセーヌ・エ・マルヌ県内の私立高校へ講演をしにいってきました。
講演、といっても日本語の授業の中で、時間をいただいてするものなので、大々的なものではありません。
日本語を選択している1,2年生の生徒たち。 |
テーマは先生からリクエストのあった、日本神話について。
授業時間を少しいただいて、
兵庫県淡路島が舞台の「国生み」と、「因幡の白兎」を紹介しました。
イザナギやイザナミなど、名前も発音しにくいし、取っ付きにくいかな...と危惧していましたが、
講演の導入部分で、
「日本神話について何か知っていることはありますか?」と質問をしてびっくり。
フランスでも人気の日本の漫画「NARUTO」のなかで、イザナギ、イザナミ、スサノオ、カグツチなど、日本神話の登場人物が技の名前?として出てくるそうです!
ジェネレーションギャップですかね、全く知りませんでした。笑
初回ということもあり、生徒も私も緊張していたのですが、
日本のポップカルチャーのおかげで生徒の心を少し開くことができてラッキーでした。
また、冒頭に行った兵庫県についての説明で、はばタンの画像を使ったのですが、女生徒からは、「かわいい!」の声があがっていました。やったね、はばタン!
さて。
国生みの話のなかで、イザナギとイザナミが国を生むために、それぞれが右回りと左回りで歩いて出会い頭に声をかける、という場面があります。
(ナンパみたいなものですね(笑)
(ナンパみたいなものですね(笑)
淡路島の前にできた最初の島は不完全な形であったので、海に流してしまうのですが、その理由が女のイザナミから声をかけてしまったから、だそう。
それを話すと、
「そんなのおかしい!
なんで女から声をかけてはいけないの!」
なんで女から声をかけてはいけないの!」
と女性陣からはブーイング。
気持ちはわかりますとも(笑)
けれど、これは神話だし、ヨーロッパの昔話も主役は女王じゃなくて王様だし、昔は男の人が権力をもっていたから仕方ない。となんとか納得してもらいました。
国生みの後半、イザナギが黄泉の国へイザナミを探しにいくシーンでは、ギリシャ神話にもそんな話がある!遠く離れた国なのに、不思議~!なんて答えてほしかったことをズバリ発言してもらえて、助かりました。笑
そして、講演は「因幡の白兎」へ。
「うさぎ可哀想!」
という反応を期待していたのですが、
悪役がサメ、というポイントに興味が集中していました。
悪役がサメ、というポイントに興味が集中していました。
考えてみると、ヨーロッパの童話では悪役はだいたい狼で、サメが出てくること自体が稀ですもんね。
さらに、丸裸にされたうさぎにも特に反応をしめさないので、文化の違い?と思ってよく考えてみると、フランスではスーパーマーケットの精肉売り場に因幡の白兎状態のうさぎが並んでいるからか...と一人納得。
今後こちらの学校では月1ペースで講演を行う予定です。
昼食を高校の学食で食べているときに、偶然高校と中学校の校長先生方にお会いし、
中学校での講演や、日本語を選択していない生徒も参加できる何かを、という
方向の話になったので、検討していきたいと思います。
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